漢方ブログ

[ 2023/08/25 ]

「医食同源」や「薬食同源」という言葉からもわかるように、
漢方や薬膳では生薬だけでなく野菜や果物・お肉といった普段私たちが口にしている食事も大切にしています。
生薬と普段スーパーの食品売り場に並んでいる食べ物は全く違うように思いますが、
 


40代府中市在住の女性

最初は小さな水ぶくれが手にできるのですが時間が経つにつれてだんだんと大きくなっていきます。
水泡が破れるとすごいかゆみがでてどうしても手をかいてしまって血がでてきたりと搔き壊してしまって困ってます。
 


ヘパーデン結節における漢方治療は、
漢方での治療は、瘀血(血行不良)、熱邪(炎症)を改善するという方法を用います。
また冷邪(冷え)、湿邪(津液の停滞)、血虚(ホルモンバランスの乱れ)といった体質の違いもふまえて改善をおこないます。
ヘパーデン結節がおこる原因を根本から治療するため、症状が出ている指だけでなく他の指も守ることが出来ます。
ヘパーデン結節とプシャール結節は、第一関節と第二関節と部位が違いますが、漢方治療においては同じ治療方針でおこないます。
これを異病同治といい、病名ではなく体質や症状を中心に考えるためです。


ヘパーデン結節は人差し指から小指の第一関節が腫れる、曲がる、痛みがでるといった症状にくわえ、症状が進行すると関節の変形もおこります。
また指の第二関節部に同様の症状があらわれた場合はブシャール結節といいます。

ヘパーデン結節やブシャール結節がおこる原因としては、指の使いすぎや体内のホルモンバランスの乱れ、老化による軟骨成分の減少、指先の血行障害などがあるといわれています。

もっとも発症する年齢は、40代からでとくに妊娠時、出産後、更年期に起こりやすいです。
主に女性におこりますが男性も極まれに発症することがあります。

ヘパーデン結節やブシャール結節は放っておくと徐々に進行していき骨変形がおこり指はぼこぼことしており常に曲がった状態で動かしにくくなります。そのため痛みや違和感がでた場合は早期から指先の血行をよくし、炎症を抑えることが悪化の予防につながります。


仕事柄よく話すことが多いのですが、その日はとくにたくさんしゃべり終わるころには少し声がかすれていました。
そのまま食事会に参加しビールやワインを1杯づつのみその日は寝ました。朝には良くなっているだろうと思ったのですが、声がれはさらにひどくなり気の抜けた声しか出せなくなりました。
熱や咳はなく、のどが少しだけひりひりします。


高血圧がおこってくる原因としては、加齢による血管のおとろえ・高脂血症・ストレス・塩分過多・生活習慣・運動不足による肥満・タバコ・糖尿病などがあります。
よく患者さんから、「高血圧のお薬は一度飲み始めるとやめられないから飲みたくない」というお話を聞きます。
これはカルシウム拮抗薬などの病院で処方されるお薬は、血圧を下げる効果はありますが高血圧になった本当の原因を改善する効果がないためです。
そのため本来は高い血圧をお薬で下げているのでずっと飲む必要があります。
漢方薬の場合は「高血圧になった原因の改善」をおこなっていくのでお時間はかかりますが根本解決をすることが出来ます。
いくつか高血圧に効果のある漢方薬をご紹介いたします。


花粉症によく効く漢方薬の代表に「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」があります。
小青竜湯は肺を中心に温め身体の水の流れを改善し余分な水分は尿として排出することで花粉による鼻水などを防ぎます。


この小青竜湯は麻黄、桂皮、細辛、乾姜、五味子、半夏、甘草、芍薬から構成されておりくわしくそれぞれをみていきます。
麻黄は発汗解表作用があり桂皮はその効果を強めています。甘草、芍薬は麻黄、桂皮の効果が強すぎて身体が渇きすぎてしまうのを予防しており、乾姜と細辛は身体を温め水の循環を整えます。
五味子は身体から余分な鼻水がででしまうのを防ぎ(収渋作用)、半夏は化痰作用により詰まってしまった鼻水を取り除きます。
この様に花粉症の症状にぴったりの漢方薬ということがわかります。

ただ長年小金井市で漢方薬局をやっているとよく患者さんから「花粉症で小青竜湯を服用したが効かなかった」というお話をききます。
なぜ小青竜湯が効かない人がいるかというと、


ストレスや緊張でおこる胃の不調のことを漢方では「肝気犯胃」とよびます。

胃の機能は五臓の「脾胃」に属します。

そしてストレスや緊張は五臓の「肝」と密接な関係にあります。肝には自律神経や各臓器の働きをととのえ正常にさせる「疏泄」というの機能があります。

長い間ストレスや緊張が続くと「肝」の機能がみだれ五行学説におけるもっとも影響をうけやすい臓器である「脾胃」がおかしくなり逆流性食道炎、胃潰瘍、胃炎、腹痛がおこります。

病気ではない軽いものですとテスト前や会議の進行役、学校行事になるとお腹を壊してしまう子などを思い出していただけると分かりやすいかもしれません。

この様なとき使用する漢方薬としては


私たちが普段食べたものがどうなるかというと、食道を通過して胃に入ります。
食べ物が胃に入ると胃から胃酸とよばれる強い酸性の物質が放出され、胃の蠕動運動により食べ物と混ぜ合わさり消化が行われていきます。
そして腸におくられ身体を作る栄養素が吸収されていきます。

しかしストレスや緊張といった外的要因が加わることでこの機能が不調に陥ってしまいます。
すると逆流性食道炎、胃潰瘍、胃炎、腹痛といった様々な病気がおこってきます。
良く胃が痛いときに処方されるPPI(ネキシウムなど)やH2ブロッカーといったお薬は胃から出る胃酸を止めることによって症状の改善を目指します


とくにPPIは、強く胃酸を止めてしまうため、投与制限(最大で使っていい期間のこと)があり、胃潰瘍や逆流性食道炎は8週間、十二指腸潰瘍は6週間と決まっております。このように投与制限が設けられているくらい胃酸をとめるということは、長期におこなえば行うだけ負担がかかり身体本来の働きを阻害しているといえます。

ではどうすればよいかというと、
 


年齢を重ねていくと活性酸素などの物質が身体に蓄積されていそれが老化の原因となります。身体の中で骨が衰えていき骨量が低下していく事を骨粗鬆症といいます。
骨粗鬆症の方は転んで手をつくといったちょっとした衝撃でも骨折するリスクが高いです。


また気づかないうちに背骨などの圧迫骨折を起こすこともあります。とくに女性の場合はエストロゲン(女性ホルモン)の低下とともに骨密度の低下はおこりやすくなります。

中医学の五行式体表を見ていただけるとわかりますが、骨は五臓の腎と密接な関係にあります。

つまり骨が弱っているということは腎が衰えているということになります。

腎が衰えてしまうと、膀胱や泌尿器のトラブル、​​​​​​​生命力の低下、老化促進、物忘れ、認知症といった様々な事がおこってきます。

身体は全てつながっています。骨密度の低下を防ぐお薬を飲んでいても最後まで他のお薬が増えないということはまずありません。

どんどんのむお薬が増えていく理由は身体全体を立て直そうとしていないからです。そのため腎が衰えているサインに気づいたら早めに補腎薬を服用していく事をオススメします。


腎の低下を防ぐ漢方薬としては、