漢方ブログ
逆流性食道炎、胃潰瘍、胃炎、腹痛と漢方薬 その②
ストレスや緊張でおこる胃の不調のことを漢方では「肝気犯胃」とよびます。
胃の機能は五臓の「脾胃」に属します。
そしてストレスや緊張は五臓の「肝」と密接な関係にあります。肝には自律神経や各臓器の働きをととのえ正常にさせる「疏泄」というの機能があります。
長い間ストレスや緊張が続くと「肝」の機能がみだれ五行学説におけるもっとも影響をうけやすい臓器である「脾胃」がおかしくなり逆流性食道炎、胃潰瘍、胃炎、腹痛がおこります。
病気ではない軽いものですとテスト前や会議の進行役、学校行事になるとお腹を壊してしまう子などを思い出していただけると分かりやすいかもしれません。
この様なとき使用する漢方薬としては
逆流性食道炎などの胃酸が上がってくる、吐き気があるといったときは、「半夏瀉心湯、健胃顆粒、香砂六君子湯」などをもちいます。
胃潰瘍などの胃部に炎症がおき痛みなどもともなう場合は、「黄連解毒湯や竜胆瀉肝湯や瀉火利湿顆粒」などをもちいます。
風船をのんだようにお腹がはってガスがたまっている場合は、「大柴胡湯、開気丸」などの漢方薬をもちいます。
過敏性腸症候群のようにすぐにトイレにいきたくなってしまう場合は、「健脾散や桂枝加芍薬湯」などの漢方薬をもちいます。
これらの漢方薬を使用することで胃酸を無理に止めずとも漢方薬で自然な形での改善が可能です。
もちろんこれ以外にも六君子湯や晶三仙など脾胃に作用する漢方薬はたくさんあります。今回は炎症やストレスによって起こることが多い熱症状を緩和する漢方薬を中心にご紹介しましたが
他のものも簡単にご紹介すると真逆の性質である冷えからくるお腹の症状を改善する代表薬である「大建中湯や勝湿顆粒」、先天的な胃腸虚弱を改善する代表薬である「参苓白朮散料や健脾散」などもあります。
胃腸トラブルでお困りのかたは一度ご相談ください。