肩や足腰の痛み
リウマチ・慢性関節炎・坐骨神経痛・脊柱管狭窄症・神経症などの痛みを伴う症状を中医学では「痺症」といいます。
痺には元々通じない・ふさがるという意味があります。寒さ・湿気・老化・器質的変化などにより体内の気血の流れがとどこおると痛みが生じ放っておくと、血(血行不良)、痰湿(余分な老廃物がたまる)が発生し、より気血の流れがとどこおり悪化していきます。
漢方には血液の循環を良くするものや神経痛に効果のあるもの、老化防止に役立つものなど様々な生薬があります。
慢性化しないように早めの解決をしていきましょう。
60代女性(国分寺市)
最近寒くなってきたせいか腰から足にかけて痛みが強くなっていて歩くのがつらいです。
椅子から立つときも痛むようになって台所仕事をするのも大変になってきました。
病院にも行ったんですが年齢からくるものだから治療は難しいといわれて、痛みを抑えるお薬だけしかもらえませんでした。
漢方には「不通則痛」(ふつうそくつう)という言葉がありこれは気や血が身体の中を巡っていないと痛みが出るという意味です。
この方は冷えや老化により足腰の血流が悪くなってしまったために、そこに停滞がおき痛みが発生しました。
そのため「紅花」や「丹参」といった血液の流れを改善する生薬を中心に「補腎薬」という生命エネルギーをおぎない老化の進行をおさえる漢方薬も同時に用いました。
補腎薬はいわゆるアンチエイジングの漢方薬であり、老化に伴う目や足腰、肌のおとろえ、骨や脳機能の低下を防ぐ働きがあります。
老化現象は誰にでも起こりますが漢方薬で若く健康な身体を取りもどし維持することはできます。
管理薬剤師 金子