漢方ブログ

秋の不眠 

中医学では、秋の不眠を考えるとき、単に「乾燥する季節だから眠れない」と捉えるのではなく、

秋の燥邪、肺と大腸の関係、津液(身体をうるおし熱を冷ます物質)の不足、心神(精神)の安定という複数の視点から分析します。

 

秋の燥邪:秋の乾燥は、肺や皮膚、鼻、喉などの潤いを損ないやすいと考えます。中医学では、燥邪が津液を消耗すると捉えます。

津液の不足:身体をうるおし、陽気(熱)の過剰な活動を抑える働きが不足しやすいと考えます。

心神が安定しにくくなる:血が心神を十分に養えない、あるいは熱が心神を乱すと、不眠、夢が多い、寝つきが悪いといった状態につながると解釈します。

 

特に、陰虚(いんきょ)の傾向がある人は、秋の乾燥によって津液不足が目立ちやすくなり、ほてりや口渇、寝汗、寝つきの悪さなどが現れることがあります。

ただし、中医学では不眠のすべてを陰虚と判断するわけではありません。気血不足、肝鬱化火、痰熱、心脾両虚などとの鑑別が重要です。

[2026/10/16]