漢方ブログ
原因不明の風邪と漢方
最近、「原因不明の風邪」や「長引く風邪症状」を訴える方が増えています。
漢方では風邪の治療を行う際、病名や原因となる病原体よりも「体がどのように反応しているか(証)」を重視します。証に応じて漢方薬を用い邪気を取り除きながら体の回復力である「正気」を高める扶正袪邪(ふせいきょじゃ)という考え方に基づいて治療を行います。
そのため、今回のように原因がはっきりしない場合でも、症状や体質をもとに証を判断し、治療を組み立てていくことができます。
今回のように症状がだらだらと長引く場合は、体内に邪気が残っているだけでなく、病気との闘いによって気や陰(体を潤し養う力)が消耗し、回復力が低下して邪気を十分に取り除けない状態になっていると考えます。
そのため、単に症状を抑えるだけでなく、漢方で邪気を除きながら気や陰を補い、体全体の回復力を高めることが必要となります。
方針はこれでよいのですが、証や体質で使用する漢方薬は大きく異なります。
以下に簡単に分類をしますが、ご自身でどういう状態かわからない場合はお気軽にお問い合わせください。
寒気が強い/透明な鼻水 → 風寒(ふうかん) 葛根湯など
のどの痛みや発熱が強い/色のついた鼻水 → 風熱(ふうねつ)涼解楽など
重だるさや湿気の影響が目立つ → 風湿(ふうしつ)勝湿顆粒など
に分類されます。
有名な葛根湯は風寒に使用され風熱や風湿タイプの方には効果が薄いです。
さらに風寒もさらに細かく分類され「胃腸が弱い方」「汗をかいているのに寒気がある方」「冷えがものすごく強い方」には、効果が薄い場合があります。
また、同じ風邪でも「ひき始め」「症状が進んだ時期」「回復期」では治療方針が異なります。
[2026/06/04]